墓じまいの手順や必要書類について特定行政書士が詳しく解説します

  1. 受入証明書取得(新納骨先)
  2. 埋蔵証明書取得(現墓地)
  3. 改葬許可申請書に①②を添付して 現墓地所在地の市区町村長へ提出(法第5条第1項)
  4. 改葬許可証の交付(市区町村長) (法第8条)
  5. 遺骨の取り出し・改葬実施
  6. 改葬許可証を新納骨先管理者へ提出

お墓の引っ越し(改葬)手続きの流れ

お墓を移す手続きは、法律で定められた順序があります。一つひとつ丁寧に進めていけば難しくありませんので、以下の流れに沿って準備を進めましょう。

新しい納骨先を決めて「受入証明書」をもらう

まず最初に、遺骨を移す先(新しいお墓や納骨堂)を決めます。新しい納骨先の管理者(霊園や寺院など)に連絡して、「受け入れます」という証明書を発行してもらいます。

この証明書は、「確かに新しい場所が用意できています」ということを役所に示すための大切な書類です。先に新しい納骨先を確保しないと、手続きが始められません。

今のお墓の管理者から「埋蔵証明書」をもらう

次に、現在遺骨が納められているお墓の管理者(寺院や霊園など)に連絡します。そして「ここに遺骨が納められています」という証明書を発行してもらいます。

この証明書は、「いつから誰の遺骨がここに納められているか」を証明するもので、改葬手続きに必要な重要書類です。寺院の場合は、この時に今後のこと(離檀など)についても相談しておくとスムーズです。

役所に「改葬許可申請書」を提出する

受入証明書と埋蔵証明書の2つが揃ったら、現在のお墓がある市区町村の役所に行きます。窓口で「改葬許可申請書」という用紙をもらって記入し、先ほどの2つの証明書を添えて提出します。

役所は、この書類をチェックして「お墓の引っ越しを許可してよいか」を確認します。書類に不備がなければ、通常は数日から1週間程度で許可が下ります。

役所から「改葬許可証」を受け取る

役所の審査が終わると、「改葬許可証」という正式な許可書が交付されます。この許可証があって初めて、法律上お墓から遺骨を取り出すことができるようになります。

許可証は大切に保管してください。次のステップで必ず必要になります。

遺骨を取り出して新しい納骨先へ移す

改葬許可証を手にしたら、いよいよ実際の改葬作業です。今のお墓から遺骨を取り出し、新しい納骨先へ移します。

取り出しの際は、石材店に依頼してお墓を開けてもらい、遺骨を丁寧に取り出します。お寺で供養をしてもらう場合もあります。そして新しい納骨先へ遺骨を運びます。

新しい納骨先の管理者に「改葬許可証」を渡す

新しい納骨先で遺骨を納めるとき、管理者に改葬許可証を提出します。これは法律で義務付けられています。

管理者はこの許可証を確認して、正式な手続きを経て納骨されたことを記録します。この時点で、お墓の引っ越し手続きはすべて完了です。

手続き全体のポイント

墓じまいの手続きの順番には理由があります。先に新しい納骨先を確保しないと「行き場のない遺骨」が発生してしまいますし、役所の許可なく遺骨を動かすことは法律違反になります。一見面倒に見えますが、この流れを守ることで、故人の遺骨が適切に扱われ、きちんと記録に残ることになります。

手続きには2〜3ヶ月程度かかることが多いので、余裕を持って準備を始めることをお勧めします。

改葬手続きが必要?不要?

墓地埋葬法に基づいて分類すると、以下のようになります。

改葬手続きが必要なもの

1. 永代供養墓への移転

墓地(墳墓)に遺骨を埋蔵する行為に該当するため、墓地埋葬法上の「改葬」に当たります。現在の墓地管理者の埋蔵証明、新しい受入先の受入証明、そして市区町村長の改葬許可証が必要です。

2. 納骨堂への移転

納骨堂に遺骨を収蔵する行為も、墓地埋葬法第2条第3項で定める「改葬」に明確に該当します。永代供養墓と同様の改葬許可手続きが必要です。

改葬手続きが不要なもの

1. 散骨

海や山などに遺骨を撒く行為は、墓地や納骨堂への「埋蔵・収蔵」ではないため、墓地埋葬法上の改葬には該当しません。ただし、節度を持って行うことが求められ、一部自治体では条例で規制している場合があります。

2. 手元供養

自宅等で遺骨を保管するだけであり、墓地や納骨堂への移転ではないため改葬に該当しません。ただし、後日納骨堂等に納める場合は、その時点で手続きが必要になる可能性があります。

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